労働者派遣法改正案…イラスト付きで、より分かりやすく

改正労働者派遣法、三度目の正直なるか!?

去る9月8日、参議院の厚生労働委員会で労働者派遣法(以下、単に「派遣法」)の改正案が可決されました。既に衆議院で可決済みの改正案ですが、参議院で一部修正されたため、衆議院で再度審議する必要が有ります。予定では本日開催される衆議院の本会議にて可決されることになっていますが、この投稿を執筆している時点では可決されたとの報道は入っていません。

二度の廃案を乗り越え、遂に可決される見通しの派遣法改正案。その概要については、以前にも当ブログで取り上げました。しかし前回の記事では文章のみでご説明したため、せっかくお読みいただいた方にもその内容が今一つ伝わりにくかったのではないかと思います。

そこで今回の記事では、自作の画像を用いて、派遣労働の現場がどのように変わるのかをご説明することにしました。おととい投稿した記事で用いたのもそうですが、今回の画像も私のオリジナル作品です。繰り返しになりますが、所詮はデザインの素人が作った代物に過ぎませんので、出来栄えについてはご容赦ください…。 続きを読む

派遣法改正案…雇用安定措置は派遣労働者の未来を救えるか

労働者派遣法改正案の問題点

派遣法改正案は重要=塩崎厚労相

塩崎恭久厚生労働相は12日の閣議後記者会見で、野党が労働者派遣法改正案をめぐり、年金情報流出問題の審議を優先するよう求めていることに関し、「年金の流出問題も大事だが、派遣法改正案も多様な働き方を実現するために重要な法案だ」と強調した。その上で「今回は雇用安定措置、キャリアアップ措置も設けている。全体像を見て、政策意図をくみ取ってほしい」と述べ、法案への理解を改めて求めた。(時事ドットコム2015年6月12日 10時46分配信)

労働者派遣法の改正案が成立しようとしています。国会議員の数で劣る野党側は、法案を廃案に追い込むべく必死の抵抗を試みているようですが、それも空しく来週には衆議院で採決される見通しです。 続きを読む

労働契約申込みみなし制度…派遣先企業と派遣労働者との関係は

まとめサイト「togetter」より

当ブログにて、5月12日に掲載したエントリー『通知カードの受領拒否でマイナンバーは破綻する!?』。大変光栄なことに、facebookの「いいね!」を数多くいただくことができました。具体的な数字で言うと、このエントリーを執筆している時点(平成27年5月28日)での「いいね!」の数は実に360を超えています

この拙文が皆さまに読んでいただけるようになった経緯は分かりませんが、これほど多くの方々から評価を頂戴したことについては素直に喜びたいと思います。「いいね!」を付けてくださった皆さま、誠にありがとうございました

件のエントリーでは、twitter上で拡散されている或る「つぶやき」を取り上げました。その際に引用したのが、「togetter」というまとめサイトです。 続きを読む

マイナンバーに関するQ&A…提供の可否と本人確認書類の扱い

採用内定者からマイナンバーの提供を受けられるか

前回に引き続き、特定個人情報保護委員会のホームページに掲載されているQ&Aの中から、社会保険労務士の業務に関係すると思われるものをピックアップしていきます。

まずは、マイナンバーの提供に関するこちらのQ&Aから。

Q.事業者は、「内定者」に個人番号の提供を求めることはできますか。
A.いわゆる「内定者」については、その立場や状況が個々に異なることから一律に取り扱うことはできませんが、例えば、「内定者」が確実に雇用されることが予想される場合(正式な内定通知がなされ、入社に関する誓約書を提出した場合等)には、その時点で個人番号の提供を求めることができると解されます。

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労働者派遣法改正案…期間制限の変更は派遣労働者に何をもたらすか

 労働者派遣法改正案、三度の国会提出

少々古い話で恐縮ですが、今年3月13日、労働者派遣法の改正案が国会に提出されました。与党勢力が衆議院で3分の2以上の議席を有し、参議院でも過半数を占めている現状からすれば、この改正案が通るのはほぼ間違いなし…と言いたいところですが、ことはそんなに単純ではありません。

なにしろこの派遣法改正案ですが、過去に2回も国会に提出されており、そのいずれも廃案となっている代物なのです!しかも、どちらの場合においても法案の成立が確実視されていた情勢でした。条文の誤記や突然の衆議院解散といった不測の事態こそ有ったものの、「実際に可決されるまでは何が起こるか分からない」ことを改めて思い知らされます。 続きを読む